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 植物を人間社会に持ち込むことを疑問に感じた私は、植物の仕事を止めようと考えていた。

1981年中国の奥地=植物探検の計画があった。中国も文化大革命が終わり3年目の春、1月から友人の数十回にわたる電話の中で、何のための中国旅行なのか考えてみた。植物の源流を訪ねる『中国植物志』に記載されている植物=4万種にも興味があった。友人は自分で見た中国も参考になると、植物と縁遠いような話もでてきた。中国の政は中国の国民が考えることで、数千年の歴史からすれば今私がとやかく言うことではない。

 3月末日に参加することが決まったが、旅費は約80万円このお金が20日ほどで消えてしまうのだ。当時生活費が年間に100万円だった頃だから覚悟の旅になった。

続く・・・

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 4月27日成田空港から中国四川省峨眉山に向かった。総勢7名は未知の世界に興味津々だった。上海経由で空路四川省へ、きりがないので今回は成都からにした。車は静かな農村を走りながら何ヶ所かで休憩し、そのたびに新種かと思える植物が次々と目に飛び込んできた。

 日本の20年ほど前のなつかしい農村風景が目の前に見える。峨眉山の招待所に一泊し、翌日標高3100mの山登りは苦手だが、朝から目の中に飛び込んでくる植物に圧倒されているうちに山頂に登ってしまった。

 峨眉山には約三千種はあるだろうと言われる植物は、日本に自生しない植物が多く、初日は次々でてくる品種に圧倒されっぱなしだった。山頂近くの作業場で休憩した。黒い瓦のようなも物が箐の子の上に干してあったので、友人と『何物かと』と眺めていた。後日『峨繭蒟蒻』といって日本の凍り豆腐みたいにして作る保存食品だとわかった。

続く・・・
 山上のお寺で一泊し、下山はいくつかの伽藍に宿泊させていただき、下界のことなど忘れた数日を過ごすことができた。3mも伸びる蔓性のトリカブト・10Mもある電柱のようなアオキ・種子を付けるジャガ(日本のジャガは結実しない)など日本では考えられない植物が目の前に無限にあるかに思えた。

 数日の間に数百種の植物をみた私は、学者にくっついて成都『チョンツー』から夜行列車で重慶『ションチン』に向かった。次の目的はメタセコイアらしいが日本にもすでに植えられている樹木だ。三木茂博士が化石に付けた名前の樹木が中国湖北省利川県で1946年に確認され化石植物が生きていたことで有名になった。日本人で自生地を見るのは初めてだ。

長江は大河であり静かにゆったりと流れている。この重慶を侵略戦争で日本軍が空爆したのだ。ビザの延長許可をすませて長江をくだり、高家鎮で下船し、石柱県の迎えのジープに乗って目的地に向かう。我々が見ようとしているメタセコイアは、外国人がまだ確認したことのない自生地らしく、招待所に一泊翌日自生地に向かった。

続く・・・
 マイクロバスには林業局・県庁の職員・新聞記者も二人同行した。途中でいくつかの村を通過したが各所で職員が乗りマイクロは満員になった。途中数か所で植物を観察した。日本の学者が来るべき所だが、誘っても参加する学者はいなかったらしく、私が同行することになった。

 目の前にムラサキギボウシ・常緑のヤマボウシ・カエデなど日本では見られない品種が無限にでてくるようだ。途中からジープに乗り換え徒歩で30分ほど歩き世界一の巨木が前方にみえた。樹高40m・幹回り4mの大木は130年の樹齢の中で何を語ろうとしているのか、私はメタセコイアを訪ねた感激はもちろんだが、近くの民家での昼食にゆでていただいた大きなジャガイモは旨かった。

 また私たち二人にだされたのはお湯の入った茶碗??が、家主の好意で砂砂糖だったのだ。周囲の山野にはオウレンの栽培がさかんで、日本には90%輸出するらしい。

続く・・
 石柱県に帰った我々を待っていたのは、招待所の料理長の中国料理だった。つぎつぎに出される料理に今日の強行軍など吹っ飛んでしまった。メタセコイア自生地調査に三日間協力していただいた石柱県の皆さん、また長江の港まで見送りに来ていただいた職員のみなさんと、また再会を願って別れた。
 
 私は中国の歴史や文学に無学なのが残念だが、これから湖北省宣昌まで『長江三峡』一泊二日、約200kmの船旅になるらしい。四川省は日本の1.5倍もあり、その面積に降った雨は全てこの三峡に流れる。
 
 大河の各所に三国志・漢詩の世界など書ききれない歴史の舞台になった名所や旧跡が目の前に次々に現れる。中国の長い歴史物語に必ずでてくる長江を船で旅をした私は、中国の歴史などについて通訳の陳先生に聞きながら中国の歴史の一端をしった気分で船旅を楽しんでいた。

続く・・・
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